ONKYO Atmos イネーブルドスピーカー SKH-410を購入
先日Atmos対応のアンプを買ったのでイネーブルドスピーカーを購入してみました。
比較検討したのは
デノンのSC-EN10です。価格はAmazonで1本8千円台。8 cmフルレンジで重量は1kg。
重量は大差ないし、とりあえずお試しなので昔から好きで安いオンキョーにしました。
購入したのは
Amazon直販。2本で8,387円と割安で、755ポイントのバック。
比較的安くて在庫有りなのでAmazonにしました。
仕様
Dolby社規定の特殊なフィルターを内蔵、と書かれているけれど、詳細は不明です。イネーブルドスピーカーは180Hz以下をカットすることになっているけれど、もしかしてそれの事でしょうか。だとするとこのスピーカーは通常のスピーカーとしての利用に難がありそうです。
最大外形寸法(1台): 幅120×高さ155×奥行き153mm
質量(1台): 1.2kg
イネーブルドスピーカー
イネーブルドスピーカーは、Dolby Atmos用のスピーカーです。Atmosでは天井にスピーカーを設置して上下方向の音の移動を可能にします。
とはいえ、賃貸では天井に大きな穴はもちろん釘穴ですら開けるわけにはいきません。次善の策としてフロントスピーカーの上方に設置するハイトスピーカーがありますが、それも設置できない人のために用意されたのがイネーブルドスピーカーです。
イネーブルドスピーカーはフロントスピーカーの上に斜め前方に向けて配置するもので、天井からの反射を使って上からの音を再現するということになっています。
とはいえ、そんなにうまい具合に音が反射してくれるとは思えませんし、そもそもスピーカーは正面以外に横にも音が広がります。
人間は同じ音が二方向から聞こえた場合、早く届いた音の方向に音源があると感じますから、スピーカーからの直接音と天井からの反射音が聞こえた場合、スピーカーの位置(つまり音源)は前方にあると感じるのが普通です。
そしてまた、同じ音が二方向から聞こえた場合大きい音が聞こえる方から音が聞こえたとも感じます。スピーカーからの直接音よりも反射音の方が大きければ上から聞こえたと感じるはずです。
そう聞こえるようにするには、指向性の高いスピーカーが望まれるはずです。
180Hz以下の音はカット
その対策のために、回り込みやすい180Hz以下の音はカットしているようです。(音は高音ほど直進性が高く、低音は回り込みやすい。5.1chのウーファーが一つしかないのは音が回り込んで音源の位置を特定できないから)
このスピーカーの説明で、耳より上の位置への設置が推奨されているのも、音源を上にする以外に、回り込みを低下させることもあるのかもしれません。
頭部伝達関数を利用
また、正面からの音も上から聞こえるように、「頭部伝達関数を応用して人が“音が降ってくる”感覚を濃密に得られるように」信号処理されているそうです。
つまり、イネーブルドスピーカーの場合にはそれ用の音の加工ができるアンプ、具体的にはイネーブルドスピーカー用のモードがあるアンプでないと上から聞こえるようにはならないということだと思います。
Atmos対応アンプのすべてがイネーブルドスピーカー対応なのかどうかわかりませんが、もしイネーブルドスピーカーを指定するモードがないとすればそういうアンプにつないでも正しい効果は得られないということになりそうです。機能があったとしても設定しなければ同様です。
天井の構造も重要
天井からの反射を使う以上、音が反射しにくいような吸音性の素材や、薄くて透過するような素材、妙な傾斜やカーブなどがある天井も不向きということになります。
実家の天井は薄い板でその上は天井裏の空間でした。ああいう天井はおそらく向いていないと思います。中学の体育準備室は、断熱のためなのか発泡スチロールのような柔らかい素材でした。これもだめだと思います。
石膏、コンクリ、木材等の音を反射しやすい平面の厚い天井が望まれると思います。
それなりの条件が必要
イネーブルドスピーカーを効果的に使うには、アンプの対応と設定、そして天井の構造の三つが重要だと思います。
それらが揃わなければ、単にフロントスピーカーの上に置いただけのスピーカーになってしまい、それでは頭の上から聞こえるはずがありません。
イネーブルドスピーカーについて効果があると書く人と、ないと書く人がいるのはそのあたりの問題かもしれません。
また、頭部伝達関数を使うということは、標準的な頭と耳の形状が必要だと思います。柔道のやりすぎで餃子耳になっているような人はもしかしたらうまく聞こえにくいかもしれません。
また、頭部伝達関数を使ったようなサラウンド方法は、マトリックスサラウンド同様に、本人の認識能力に依存するのではないかと思います。そうであれば聞こえ方に相当に個人差がありそうです。
ただのスピーカーでもそれなりの効果はありそう
試しに、パソコンに使っている普通のスピーカーをRadikoでボーカルを聞きながら上に向けてみたところ、こちらに向けているときには明確に正面にあった音像が、上に向けると音像がぼやけて、なんとなく上から聞こえてくるようにも感じました。
これで、周波数カットや、周波数変更がされれば、それなりに上から聞こえてきそうな予感がしました。
少々心配なのはいかにも安いつくりなので、現在使っているスピーカーと音がスムーズにつながるかです。音が上に行ったとたんに違う音になりましただと残念です。
効果があると確認できれば、メインスピーカーも含めて買い換えることを検討したいと思います。そうなるとデノンやパイオニアが候補になりそうですが。
火曜日到着予定なので、実際に使ってみてどうか、また書いてみます。
製品レビュー
外見
実は届く前日に、ヨドバシカメラで実物を見てきました。見た瞬間にしょぼい。価格から想像はしていたけれど、安っぽい。というか実際に安いから仕方がないんだけれど。
ただし、実売価格が倍くらいするデノンのイネーブルドスピーカーも同じくらいにしょぼい外見でした。ユニットがどうかはわからないけれど、少なくとも箱は同じくらいのしょぼさでした。だったら安い方でいいかと思いました(笑)
他のイネーブルドスピーカーを見ると、同じくオンキョーのD-309Hが外見といい重量と言いイイ感じでした。残念ながら現在は入手が困難です。以前は二本一組で38,000円位で売っていたようなので、ちょっと高いけれど、これがいい製品だったかもしれません。
もしくはD509Mをなんとかハイトスピーカーとして付けるという方がよいかもしれません。こちらは11,000円位で売っていたようで、同じく入手困難です。
音
設置して、Dolby Atmosや通常の5.1chソースを聞いてみたところ、なかなかよくなりました。サラウンド感が以前より大幅に濃厚になった気がします。
フロントスピーカーのオンキョーD407Fとの組み合わせでも違和感はまったくなく、スピーカーの存在を感じさせません。
詳しい話は、アンプの投稿の方に書いておきます。
ダメもとで買ったけれど、買ってよかったと思います。果たしてこれをD-309Hに換えてよくなるのか、ならないのか興味があります。間接音を聞くのなら違いがないかもしれませんし、予想外に性能がそのまま音の広がりに結びついてくるかもしれません。
スピーカー内臓照明器具
2020/2/7追記
Panasonicの照明器具を買おうかと思ったらスピーカー内臓モデルがありました。これを使うのも一つかもしれません。
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