初心者のためのキャンプ道具の選び方
キャンプを始めて色々と散財してきました。これから始める方には無駄なお金を使ってもらいたくないので、キャンプ道具の選び方について書いてみたいと思います。
上の写真はキャンプを始めた2006年の3回目のキャンプです。椅子は無印良品の数百円のものでクーラーボックスはホームセンターで買った5千円か6千円位のもの。明かりはテーブルランタンしか持っていなくてタープもまだ持っていませんでした。
これでもキャンプ自体は楽しめましたし、むしろ装備が少ない分、今より気軽に行けた気もします。
目次
- スタイルによって異なる道具
- 道具のサイズ
- まずはレンタルを強く推奨
- テントやタープには寿命がある
- テント
- タープ
- 2ルームテントという選択
- ペグとハンマー
- ランタン
- チェア
- テーブル
- 寝袋
- マット
- インナーマット
- 物置としてのベンチ
- カセットコンロ
- 炭火料理
- 調理道具
- 食器
(利用しているブログサービスにリンク生成機能がありません)
スタイルによって異なる道具
キャンプと一口に言っても色々なキャンプがあります。
キャンプ場に滞在してゆっくり過ごすキャンプ。旅行のための安い宿泊手段としてのキャンプ。物量投入で快適さを追求するキャンプや、サバイバルとしてのキャンプ。暑い時期のキャンプと寒い時期のキャンプ。
それぞれのキャンプで求められる道具は違ってきます。キャンプ自体が目的なら大きな道具や焚き火台を使って快適なキャンプを求めるかもしれません。宿泊手段としてなら、快適さよりも設営撤収のスピードを求めるかもしれません。どういうキャンプをしたいかによって道具も違ってきます。
私が始めたころはまだ色んなキャンプ場に行ってみたかったので、毎晩キャンプ場を移動したこともあります。ゴールデンウィークに東京から青森まで毎日移動しながらキャンプをした事もあります。現在は一か所だけで、そこをベースに近隣に観光に行くスタイルです。貧乏性なのでキャンプ場でのんびり過ごすという事がなかなかできないです。
道具のサイズ
基本的にはテントでも椅子でも大きいサイズの方が快適です。しかし、車の積載容量には限りがあるし、設営撤収が大変になるし、テントやタープが雨に濡れた場合に干すのも大変です。キャンプ場のサイトサイズは狭いところも多いため、巨大なテントやタープを買うと行けなくなるキャンプ場も出てきます。
雨の日の撤収ではテントやタープが膨らみがちになることも考慮する必要があります。
まずはレンタルを強く推奨
キャンプを始めるとなると男性はつい道具を集めたくなると思います。しかし、キャンプ道具には良し悪し、向き不向きがあり、使ってみて後悔することも多々あります。まずはレンタルを利用することを強くお勧めいたします。
とはいえ、得体(えたい)のしれないキャンプ場の得体のしれない道具を使って嫌な思いをして、もう二度とキャンプなんてしたくないなんて話になっても残念です。
レンタルをするにはまずキャンプ場選びが大事です。例えば無印良品のキャンプ場ならレンタル品の素性もしっかりしていてスノーピークやモンベル等のメーカーの機材を借りることができます。料金は販売価格の1/10くらいでしょうか。
寝袋にはシーツもついてきますから安心です。シーツが付いてこないキャンプ場の場合には、シーツだけ買うというのも一つです。
キャンプ用品メーカーが運営するキャンプ場もよいかもしれません。
レンタル品なら設営に困ってもサポートを受けることができるかもしれません。
私自身はテントやタープをレンタルしたことはありませんが、大型のイスやテーブルを借りて、その快適性に気が付いたことがあります。
2022/4/13 追記
私自身は利用したことがありませんが、専門業者のレンタルサービスを使うという手もあります。
自称「国内最大級アウトドアメディア」のhinataが提供するサービス
キャンプ場への直送、返却はとても魅力的
テントやタープには寿命がある
機材を買う際に、高価な道具でも一生ものと思って買う方もいらっしゃるかもしれません。しかし、テントやタープには寿命があります。消耗品だと思って購入することをお勧めいたします。
テント
キャンプをする時のベッドルームです。テントを選択するポイントは前室とサイズです。
前室
テントの玄関に当たるスペースが前室です。ここにはシューズや、雨の日には傘などを置きます。
アメニティドームS |
このスペースが狭いと、特に雨の日に不便を感じます。逆に広ければ、前室で調理もしてテントだけでキャンプをするという選択肢も出てきます。とてつもなく寒い日に、テントで暖かい寝袋に入りながら前室で調理して食べたこともあります(換気が不十分だと死にます)。
テントとタープを連結して使うのであれば、前室が狭くても構いませんが、連結せずに使うのであれば広い方が快適です。
サイズ
サイズは大きい方が快適です。マットや寝袋を収納する作業も広いと楽です。天井が高ければ立って着替えをすることも可能です。ただし、その分荷物が増えるし、設置スペースを取るし、雨に濡れた場合に干すのも面倒になります。
製品スペックに書かれている何人用というのは、ギリギリの人数であることが多いです。特に山岳用のテントは頭と足を互い違いにして寝ることを前提としています。
一人当たりのスペースは幅60cm x 長さ200cmで計算されているのが普通だと思います。それでもそれなりに快適ではあるけれど、同行者の寝相が悪いと悩まされます。着替えなどの荷物を置くスペースや、夜中にトイレに行く時のスペースも考慮する必要があります。
270cm四方のテントに60cmx200cmのマットを2枚敷いた状態 |
壁の結露や傾斜の関係で床面積をフルに使えるわけではないのでそれも注意が必要です。寒い日の朝は起きるとテントの床に近い部分が結露でびしょびしょになっていて、寝袋が濡れしまうということもあります。
厳冬期は氷が張るときもあります |
通風性
決定的な問題ではありませんが、テント内で昼間のんびりするなら通風性も考慮した方が良いと思います。
天気のいい日にテントの中で寝転ぶのは気持ちがいいものです。ところがテントの中は少し陽が当たっただけでかなり暑くなります。そのためメッシュにできる面積が多いと快適で、前後にメッシュ面があると風も通っていきます。
後ろ及び天井のメッシュ面 |
構造
テントの構造はいくつかあります。一般的なのはドーム型で、インナーテントに二本のフレームをX字状に交差させて差し込んで自立させ、そこに雨除けのフライシートをかぶせるというものです。
インナーテントが自立するので、スクリーンタープの中にインナーテントだけ張るという方法もあります。いわゆるカンガルースタイルです。
フレームを入れる際やドームを立ち上げる際に無理をするとフレームを曲げてしまいがちです。
代表的な製品は、コールマンのタフドームやスノーピークのアメニティドームなどです。
フライを半分めくった状態 通気性の良いインナーテントと雨を遮るフライからできています。 |
先にフレームとフライを建ててしまい、その中にインナーテントを吊り下げるタイプもあります。雨の日でもインナーを濡らさず作業できるのがメリットです。ただし、インナーテントは自立しないためタープの中に入れて使うことはできなくなります。
わかりにくいですが、インナーテントはフックでフレームに吊るされています |
最近流行っているのは、フライに平行にフレームを通して、ペグダウンにより建てるトンネル型テントです。ドーム型のような立ち上げ作業の面倒さがないのがよさそうです。インナーテントも吊り下げ式なのは良いと思います。
車中泊
という選択肢もあります。ただ、車中泊はテントよりも寒いと聞いたことがあります。また、以前登山の際に車中泊をしてみたところ、妻から私の寝返りによる車の揺れで目が覚めると言われたことがあります。
テントなら布の向こうから風の音や動物の声が聞こえてくるし、大地に直接寝る感覚も味わえます。
タープ
テントをベッドルームとするならばタープはリビングルーム+キッチンです。テントの外で食事をしたりくつろぐのであればほぼ必須の装備です。
メーカーのイメージ写真にはイスとテーブルしか置いてないものが散見されますが、実際には調理道具やごみ入れ、クーラーボックス等の機材を置くスペースも考慮する必要があります。
ヘキサ
上から見ると六角形(Hexagon)のタープです。ポールが2本とシンプルで設営撤収が素早く出来ます。収納サイズも超コンパクトで価格も安いです。レクタには負けると思いますが、解放感は素晴らしいです。
ヘキサL 雨なのでポールのパーツを一本抜いて低めにしています |
しかし、冷たい風や風雨、霧雨等には無力です。アブやガなどもドンドン飛んできます。寒い季節は凍えます。
風雨に弱い反面、設営撤収や干すのは楽なので、暴風雨でなければ雨の日も使いやすい面はあります。
見た目はシンプルなので小さそうに見えますが、実際には張り綱を含めた設置面積を多く必要とするのでサイズの確認は必須です。例えばスノーピークのヘキサLでは設営サイズが約12m×8mということになっています。それより狭くても建てられますが、設営するには10m×10mのサイトが必要だと思っています。
私自身、初めにヘキサタープを買いましたが、上記の問題から結局スクリーンタープを買い足して、ほとんどのキャンプはそちらを使っています。
天気がいい日や一泊二日のキャンプならヘキサタープもありです。
スクリーンタープ(Shelter)
霧雨でも横殴りの雨でも平気で、アブやハチなど危険な生き物もシャットアウト。冬は暖かい最強のタープ。メッシュ面の多いタープの場合には解放感もあります。設営面積も意外に小さく、小さいサイトでも案外建てられます。
コールマン タフスクリーンタープ 400 |
少人数の場合は、自立式のインナーテントだけタープの中に張り、タープを巨大な前室として使うという手もあります(カンガルースタイル)。この場合はテントを張る手間が省け、設営場所も狭くて済みます。また、雨の日でもゆっくりテントの設営撤収ができます。
スクリーンタープは、どうしてもペグの本数が増えがちで、設営には時間がかかるし、収納サイズも大きくなり、価格も高くなりがちです。布が多いため雨に濡らした場合のメンテナンスも厄介です。一泊二日のキャンプだと設営撤収の手間が面倒だと感じます。
強風の時はファスナーを予め開けておいてから建てると風の抵抗を受けにくくなります。
レクタ
ポールを使う分ヘキサに比べて解放感があり、面積が広い分、雨や陽も当たりにくいと思います。
しかし、基本的にはヘキサ同様の問題があると思っています。ヘキサに比べて建てるのも面倒だと聞いています(ポールが多いから手間がかかる。張り方が悪いと水がたまる)。
ポールを使って解放感がある分、雨には弱く見えます。以前、風雨の日にレインコートを着て雨に打たれながら椅子に座ってテーブルを囲むグループを見て気の毒に思いました。
解放感重視ならレクタかもしれませんが、手軽さではヘキサ、悪天候や虫に対してはスクリーンタープだと思います。
2022/02/03 追記 レクタを買いました
HDタープ “シールド”・レクタ(L) TP-842Hを設営
私の場合
最初は大型の前室を持つテントですべてをまかなうつもりで始めました。しかし、前室のサイズが中途半端で、ご飯を食べるのにも不自由でした。
ヘキサLを使ってみましたが、上で書いたように欠点があります。
結局スクリーンタープのリビングシェルという製品を購入したところ、その快適さからスクリーンタープを使うようになりました。
ただしヘキサの手軽さも捨てがたいので、暖かい時や梅雨時、自分たちだけで行く場合にはヘキサ、グループで行くときや長期はスクリーンタープ、という使い分けになりつつあります。
2ルームテントという選択
私自身は使ったことはありませんが、大型の2ルームテントというのも一つの選択肢だと思います。スクリーンタープに近い巨大な前室を持つテントと言えます。
テントとタープを別々に建てるより手間がかからず、設営面積も小さめで、価格も両方揃えるより安価です。テントは吊り下げ式なので雨の日にはゆっくりと設営撤収ができます。テントがタープの中にあるので雨の日の出入りも濡れずに済みます。張り綱が少なくて済むため、サイト内の移動で足をひっかけることも少ないでしょう。
ただし、前室のサイズが限られるため6人くらいのグループキャンプだと厳しそうな気がします。一面をテントが占めているため解放感に制限があります。
サイズや解放感に制限はあるけれど、手軽でコンパクトで安価というのは魅力なので、少人数のキャンプであればよい選択肢ではないかと思います。ただし、中途半端に前室が大きいテントはやめておいた方が良いと思います。
2022/02/03 追記 主力テントを巨大2ルームテント、ランドロックに切り替えることにしました。
次期主力2ルームテント、Snow Peakのランドロックを発注
ペグとハンマー
たとえレンタルであってもペグとハンマーだけは買ったほうがいいと思います。テントには実用に耐えないものが付いてくる場合がありますし、付属しない場合もあります。
左からハンマー、スチールペグ(長さ、色違い)、ジュラペグ、V字ペグ |
ハンマーは鉄製で、ペグをひっかける機能が付いたものが必要です。プラスチックハンマーは石だらけの地面では使い物にならない場合があります。というか、土でも厳しいのではないかと思っています。
*カップルキャンプ成長記* 外部サイト プラペグで苦戦されています
スノーピークの銅製ハンマーは変形して交換にお金がかかるのでやめたほうがいいです。衝撃を吸収するとか書いてありますが、そもそもハンマーは手首のスナップとハンマーの慣性力で打ち込むもので、腕力で強引に打ち込むものではありません。
スノーピーク ペグハンマー PRO.S(N-002) 税別3900円
テントを直接固定するペグは刺さればそれでよいと思っています。(2021/7/23追記 強風下でタープを固定するペグが抜けてタープが踊っていたのを見て考えを改めました)
しかし張り綱は別です。強風の時にテントを支えるのは張り綱です。ペグが抜ければテントの倒壊につながります。これまでにいくつか潰れたテントやタープを見てきていますし、私自身買ったばかりのタープをつぶしたことがあります。
砂に近い土質の場合や、雨が降った時などには、短く細いジュラペグは簡単に抜けてしまいます。メインになる張り綱のペグだけは太く長い鉄性のペグにするべきだと思います。
スノーピーク ソリッドステーク30 6本セット(R-103-1) ¥2,480 (税別)
テントの張り綱は30cmあれば十分だと思います。タープのメインになる張り綱は40cmが必要だと思います。以前風の強い日に40cmの鉄ペグが緩んでいたことがあります。
2021/7/23追記
ジュラペグを止めてほぼすべてソリッドステークにすることにしました
ランタン
真っ暗な中でキャンプはできないので照明は必要です。照明が暗いと蛾などの虫がご飯に入って闇鍋状態になるので明るい方がよいです。
以前はガスランタンを使っていました。雰囲気は良いのですが、ガスが高価でかさばるし取扱注意だし、ランタンのホヤは割れ物なので気を使います。
昔は真っ白な光で味もそっけもなかったLEDランタンに電球色ができ、それほど雰囲気も悪くなくなったため現在はLEDにしています。Gentos EX-136Sは防水性でコンパクト、テントの中にも持ち込めるのでとても重宝しています。
LEDランタン GENTOS EX-136S を購入しました
チェア
キャンプサイトでくつろぐには快適な椅子が欠かせません。
キャンプを始めた時は、ページ最初の写真にあるように、無印良品の背もたれがない超コンパクトな折り畳み椅子を使っていました。
しかし、やっぱり疲れるため、その後よくある四本の脚が中心に寄って畳めるコンパクトな椅子を購入しました。
奥の椅子がそれです 寒かったらしくマットを敷いています |
大幅アップグレードではあるけれど、これもリラックスできるという程ではありませんでした。
現在使っているのはロゴスのコンパクトバケットチェアで、収納時サイズからは想像できない快適な椅子で、価格もお手頃です。ただし脚が小さいため安定性はよくありません。
LOGOS Life コンパクトバケットチェア をキャンプ用に購入しました
お金があるなら軽量で安定性が高いヘリノックスもよいと思います。
チェアを買う際には一度座ってリラックスできるか、食事に向くか検討してみることをお勧めします。ヘリノックスもすべての製品が座り心地がいいとは言えません。
ここで紹介したのはコンパクトタイプの椅子ですが、大型の椅子は収納サイズもかなり大きいので注意が必要です。
テーブル
ご飯を食べるのに普通はテーブルが必要です。普通の背の高いテーブルを買ってしまうと、それに伴い椅子も大型化してしまうので注意が必要です。コンパクトな椅子を使ってロースタイルにするのならテーブルも合わせる必要があります。
テーブルの天板も重要です。この材質により、熱いものを置けるかどうか、汚れた時にきれいにふけるかどうかなどが変わってきます。
私は最初コールマンのアルミロールタイプのテーブルを使っていました。(上の写真)
ロールタイプは隙間があって物が安定しないし、汁なども垂れていくので良くありませんでした。足が複雑で泥汚れを拭きにくいのも難点でした。ただし、アルミのため熱に強いのは良かったです。
現在は、焚き火テーブルを4台組み合わせてテーブルとして使っています。ロースタイルで熱に強くレイアウトの応用も効きます。
設営撤収の素早さから、焚火テーブル2台をスノーピークのワンアクションローテーブル竹にしても良かったかなと思っています。
2021/7/23追記 購入しました。
寝袋
寝袋には四角い封筒型と足の方が細いマミー(ミイラ)型の二つがあります。広くて快適なのは封筒型ですが大きくかさばり耐寒性能もよくありません。マミー型は耐寒性能が高くコンパクトですが、普通の製品は足元が窮屈です。
私が使っているのはモンベルの製品で、ストレッチ性のある構造を採用して、暖かさと快適性を両立させた優れた寝袋です。マミーですがあぐらもかけます。
モンベルで対応温度の目安により#(ナンバー)が振られています。
モンベル 商品説明ページより |
通常は#3で良いと思いますが、真冬や、春秋の高地や山地でのキャンプをするなら高くても#0がお勧めです。暖かくゆっくり眠れます。
最初は夫婦で#3を使っていましたが、寒さに耐えかねて妻に#0を購入し、私は寒い時は#3を二枚重ねで使っています(結局上のページにあるように私も#0を買いました)。
小さいため暖まりやすいソロテントを使っている脂肪の鎧をまとった友人は寒くても平気みたいなので人や装備にもよります。
化繊はかさばりますが、安価で洗濯もできるし、かさばるがゆえにクッションが効いて寝心地が良く下からの寒さもある程度緩和してくれます。羽毛はコンパクトになるけれど、高価で洗濯が難しく、寝心地や下からの寒さの面では劣ります。羽根も抜けてくる場合があります。(2020/9/19追記 今回も結構羽根が抜けて、ひとつはエアマットに刺さっていました。ちょっと刺さっただけだと思うけどヤバイ。)
封筒型はスノーピークの古いタイプのオフトンを持っています。初期のころは使いましたが、現在はもっぱら友人用で自分では使っていません。
セパレートシュラフ オフトンワイド [下限温度5度](BD-103)
私は直接使っていますが、シーツを使うときれいに使え、抜け羽根も衣類につかずによいかもしれません。
マット
安価なのはロール式や折り畳み式のウレタンマットだと思いますが、私自身は最初からインフレータブルマット(中に入ったスポンジにより広げると自動的に膨らむタイプ)なので使ったことがありません。
暖かい時期や場所ではマットは寝心地の問題なので、厚さや収納サイズをもとに、お好みで選べばよいと思います。しかし、寒い時期には耐寒性が大きな問題になってきます。
以前はスノーピークのインフレータブルマットを使っていましたが、寒さに耐えかねて現在はサーマレストのラグジュアリーマップを使っています。
高価ですが、勝手に膨らんで空気を入れる必要がなく、厚みがあるため横になった時に肩などが地面に当たることもありません。下の石が気になることもありません。なにより断熱性が高く、下からの冷気をカットしてくれます。
寒い時期はテント内の寒さよりも地面からの冷気の方が問題です。テント内が寒いのは着れば何とかなるのですが、横になると地面から直接冷たさが伝わってきます。あまりの寒さに寝ていられなくて、座って一夜を明かしたこともあります。
最近は寒い時期にキャンプをしていませんが、一足先に買い換えた妻はラグジュアリーマップにしてから下からの寒さを感じたことがないそうです。
大きくかさばるのが難点ですが、冬キャンプをするなら検討してみてもよいと思います。
私は使ったことがありませんが、モンベルの「U.L. コンフォートシステム キャンプパッド50 180」も安くて良さそうです。断熱性については使ってみないとわかりませんが。
なお、インフレータブルマットは広げて保管しないとだめです。巻いて保管すると広げても膨らみません。
ちなみに、スポンジがなく空気だけのマットは断熱性が低いと言われています。中の空気が対流して地面の冷たさを伝えるからだと言われています。
アウトドアでも快眠を ―スリーピングパッドの選び方― モンベル
私はやったことがありませんが、電源付きのサイトでホットカーペットや電気敷き毛布を使って寒さをしのぐという方法もあります。
インナーマット
テントの内側に敷くマットです。基本的な目的はテントの底の傷や汚れの防止です。そのためグランドシートで代用する場合もあります。
私は、最初はスノーピークの厚い専用マットを使っていましたが、インフレータブルマットを使うようになった際に、専用マットはかさばるので薄い安価な銀マットで代用していました。ただ、銀マットは多少の断熱性があるけれど滑りやすいのが問題でした。
その後、アメニティドームMを購入した際にインナーマットを買ってみたところ、厚さがあるため下のゴツゴツを感じることがなくなり、傾斜地でも滑り落ちず、断熱性も向上したので快適になりました。
かさばるし値段もしますが快適さを考えると買ってよかったと思っています。
インナーマットの厚さはメーカーや製品により異なるのでよく確認してから買うとよいと思います。
物置としてのベンチ
長い間荷物は地面に敷いたグランドシートの上に置いていました。グランドシートは安くてコンパクトなのは良いのですが、物が載っていると簡単に動かせないし、雨が入ってきたとき水が浸入しないようにするのが面倒でした。外出している最中に雨が降り水浸しになったらたまらないことになりかねません。
そこで購入したのがベンチです。これにより、どれだけ雨が降っても問題がなく、移動も二人で持てば簡単にできるようになりました。物の置き場所が高くなったおかげで使い勝手も向上しました。クーラーボックスを熱くなった地面から浮かせる効果もありそうです。多少かさばるけれど買ってよかったものです。
山善 e-ネクストベンチ EXT-B35グレーを購入しました
コットも一つかもしれませんが、幅が広すぎると物がうまく乗らない場合があるので注意が必要です。
カセットコンロ
料理をするにはカセットコンロが手軽で、燃料も安価で入手が容易です。頭がドーム状になったOD缶は高価だし、純正品はアウトドア用品店でしか手に入らない場合があるのでお勧めできません。
カセットガスとコンロの口の規格化はされているようですが、あくまでも非常時に備えての話のようです。イワタニのFAQでは、「Q4:他社製のボンべも使えますか」に対して次のように書かれています。
お使いいただくことはできません。 カセットこんろは、「指定された専用の器具・容器(ガス)」の組み合わせでお使いいただくことと法令上定められています。(液化石油ガス器具等の技術上の基準等に関する省令)<以下略>
以前、玄関の外で誤ってガスを爆発させたらドアがひしゃげたというブログを読んだことがあります。恐ろしい破壊力です。数百円から数千円をケチった結果、不適合で爆発させて家族や友人に大けがをさせたら一生後悔します。
普及しているイワタニのカセットコンロとガスを使うのが安全だと思います。コンビニで売られているのもイワタニのガスが多いようです。
コンビニのカセットコンロ用のガスボンベ、実際に値段を調べました!
イワタニでそろえれば、便利な製品も使えます。燃料の統一は荷物を減らすために大事です。
キャンプ用のコンロを選ぶ場合には、耐風性を考慮する必要があります。家庭用のコンロは風に吹かれると簡単に炎が揺れて一向にお湯が沸かないということになりかねません。
なお、カセットコンロの買い替え目安は10年、ガスは7年で、一生持つわけではないです。
2021/7/23 追記 キャンプ専用にマーベラスを購入しました。
炭火料理
鍋を作ったり、スクランブルエッグやベーコンを焼いたりするには火加減の容易なカセットコンロを使っています。でも、焼き物となると七輪か焚き火台を使っています。
七輪
七輪には煮物用と焼き物用があるので注意が必要です。私は伊勢丹で誤って煮物用を買ってしまい、後から焼き物用の七輪を買い直しました。
七輪本舗の「お外で七輪」は、火消しブタがついていて消化が簡単。軽くて(付属品を入れて約7キロ)、寒い日には暖房器具としても役立っています(換気しないと死にます)。
ただし、二三人でゆっくり焼き物をするのには向いていますが、大勢だと間に合わないのでバーベキューコンロ等が必要になります。また、円筒形で場所を取るため車への積載性はよくありません。
焚き火台
焚き火台の元祖ともいえるスノーピークのその名も「焚き火台L」。
買ってはみたものの、重いし(一式15キロ)、片付けも面倒で、備長炭には向かないためあまり使っていませんでした。
活躍するようになったのはグループキャンプです。網が広いため人が集まっても処理できます。火床が広いため、炭を片方に寄せれば火力調整が可能です。当然ですが暖房器具としての効果もあり(換気が悪ければ死にます)、寒い日には重宝しました。もちろん晴れていれば焚き火台としても使えて憩いの場にもなります。
ただ、その重量と扱いにくさの面から手放しでお勧めとはいいがたいです。最近の他の製品も検討してみたほうが良いと思います。私自身は結局もう一度これを買うかもしれませんが。
なお、焚き火だけならレンタルという手もあります。無印良品のようにサイトに備え付けの焚き火台があるところもあります。まずはレンタルがお勧めです。
調理道具
キャンプだからといってキャンプメーカーの調理道具を買う必要はないと思っています。
包丁
包丁は「さくま」のTEISAKU V金1号 のペティナイフを使っています。抜群の切れ味で、切り口が滑らかなためサラダもおいしくなります。
フライパン
鉄板焼きのためリバーライトの窒化鉄性の厚板フライパンをキャンプ用に買いました。ところが、妻はこちらの方が良く焼けるからと家用にしてしまいました。
リバーライト 極 JAPAN 厚板フライパン 蓋付セット 26cm
結局、キャンプ用には私が独身時代から使っていたリバーライトの純鉄フライパンが使われることになりました…
食器
グラス
いいワインが飲みたければまずはいいグラスを買え、と以前知人から言われたことがあります
グラスはキャンプに一緒に行く友人が(自分も使うために)プレゼントしてくれたしっかりした組み立て式のものを使っています。検索するとどうやらGSI社のビールピルスナーのようです。足が外せて重ねて収納できます。
皿
うちではコレールのランチ皿を使っています。欠け・破損に耐性があるガラス製食器で、重ねて薄く収納できます。
ただし、ガラスですから落とし方によっては割れる場合もあるし、破片で失明に近いけがを負った子供もいるそうです。これから買うなら強化磁器やホーローの方が良さそうです。
カトラリー
家のナイフやフォークは出身地新潟が世界に誇るラッキーウッドの製品を使っています。初めてレストランの使用に耐えるステンレス食器を作ったメーカーで、それまでは銀食器が使われていたようです。
ホームパーティー用に8セットあるので、普段は一部をキャンプ用に回しています。
終わりに
というわけで、これまでの経験から道具の選び方を書いてみました。
予算を効果的に使う足しになれば幸いです。
なお、今はメルカリという便利なものがあるので、しばらく使ってみて合わなければ売るという手段もあります。
良いキャンプをお楽しみください。
コメント
コメントを投稿