昭和西川のマザーグース DP440 の羽毛布団を購入
掛け布団カバーを交換する際に、妻の羽毛掛け布団にいくつも穴が開いていてダウンが吹き出していました。そのため、新しい布団を購入することにしました。
シモンズは高い
とりあえずシモンズのカタログを見てみると。
た、高い…
スタンダードでも176,000円。しかもダウンパワーは350cm3/g とそれほどでもありません。羽毛はグース(アヒルガチョウ(間違えて書いてました))。
ダウンパワー440cm3/g 、ダウン93%、フェザー7%のデラックスになると242,000円と高額です。羽毛はマザーグース(大人のガチョウ)。
ダウンパワー
ダウンパワーは羽毛のグラム当たりの体積です。数値が大きいほどかさがあることになります。例えば同じ1.2kgの布団でも、ダウンパワーの大きい方が大きく暖かく、同じ布団のサイズならダウンパワー値が大きいほど軽い布団になります。
簡単に言えば、ダウンパワーの数値が大きいほど、暖かくて軽い布団になります。ダウンジャケット等のフィルパワーも単位や計測方法が異なるだけで考え方は同じです。
羽毛の品質フィルパワーとは?ダウンパワーとフィルパワーの違いを解説
ダック(アヒル)、グース(ガチョウ)、マザーグース(大人のガチョウ)と羽毛(ダウンボール)が大きくなるため、ダウンパワーも高くなるようです。
ゴールドラベル
カタログには「日本羽毛製品協同組合が発行する「ゴールドラベル」を取得したシモンズの羽毛コンフォーターシリーズ」と書かれています。
こちらからするとスタンダードのLH1303Dがエクセルゴールドラベル(350以上)、デラックス(LH1302D)がプレミアムゴールドラベル(440以上)相当の製品となりそうです。
2枚合わせ
シモンズは肌掛け布団と合掛け布団の2枚構成です。カタログの説明には本掛けと書かれていますが、羽毛充填量は900gしかないので、合掛けと呼んだ方が良いでしょう。
西川株式会社はダウンパワー不明で胡散臭い
シモンズが高いので、それではと西川株式会社のサイトで見てみたところ、羽毛掛け布団NP7051(110,000円)やNP7052(143,000円)を見てもダウンパワーが書かれていません。
西川株式会社のサイトを検索すると、西川チェーンのページに次の説明があります。
今回のテーマ【決定版】ダック、グース?もう悩まない、プロが教える羽毛布団の選び方 より引用
ゴールドラベルを取得するにはかさ高性(つまりダウンパワー)のほかに、組成混合率、清浄度などの品質をクリアし、日本で製造されている必要があります。
ゴールドラベルを使うには、おそらく日本羽毛製品協同組合に対して検査を依頼したり、ライセンス料を払ったりするでしょうから、そのコストを省きたいというのはわかります。
しかし、だからと言って、ダウンパワーを公開しないのは納得できません。
ダウンパワーは布団の重要な性能指標ですからそれを公開しないというのは車でいったら、燃費や馬力、安全性能を公開しないようなものです。
自社の厳しい基準を元に車を製造販売しているので、試乗してご判断してください、と言われたって、はぁ?、じゃないでしょうか。逆に、なんで公開できないの?って話です。
容易に想像できるのは、性能が低くて表示できないとか、仕入れるダウンの品質が安定しなくて公表したスペックを維持できないとかです。うそを書けば不当表示で違法ですから。
あと、フレッシュアップ加工について説明されていますが、こういう加工が持続性があるのかも疑問です。最初は良くてもすぐにかさが減る可能性だってあるはずです。(追記:よく読むと昭和西川もパワーアップ加工なるものがされていました。ダウンパワーについては変わりませんが)
私は不誠実な会社から物を買う気になりません。裏で何をしているかわからないからです。
西川株式会社は、2018年7月に、西川産業(東京)、京都西川、西川リビング(大阪)の三社が経営統合してできた会社です。
昭和西川
昭和西川は西川の製造部門が独立した会社のようです。今は上の西川株式会社との取引もないようです。
西川の製造部門として設立した会社で、2013年までは西川産業の関連会社だったが[5]、その後は独立した別会社である。2019年の西川グループ経営統合には加わっていない。
Wikipediaより
昭和西川のオンラインショップでは、マザーグース 440ダウンパワーの製品が通常¥119,990のところ¥99,970で売られています。
【12/26 9:59まで特価】羽毛布団日本製ドイツ産マザーグース95%シングルロング (詰め物重量1.2kg)440ダウンパワー[CMD羽毛]
ゴールドラベルではないけれど、羽毛透視度1,200mm以上という事で、ゴールドラベル及び、JIS規格の500mmを超えています。羽毛透視度が高いほどきれいに洗浄されている羽毛という事になるようです。
しかし、レビューを見るとどうやら若干臭いがあるようです。7件中3件なので、かなりの確率です。透明度が高く、草食のグースを使っているのになぜと思います。
ただ、今年のレビューについては3件中1件で、その1件も最初だけと書かれていました。もしかしたら改善しているのかもしれません。
ゴールドラベルの組成混合率は見つけられませんでしたが、この製品はマザーグースダウン95%と書かれています。シモンズのスタンダードのダウン90%やデラックスのダウン93%を超えています。ゴールドラベルの要件は満たしていると思ってよいでしょう。
合い掛けはなし
以前から、季節の変わり目に肌掛けから本掛け布団に切り替えてもしばらくは暑くて、肌掛けと合掛けのセットも一つかなと思っていました。
そうすれば、夏は肌掛け、秋は合掛け、冬は合掛け+肌掛け、と使えて合理的な気がしていました。
しかし、今回布団に穴が開いたことを考えると、両方がうまい具合に持ってくれるとは考えにくいです。利用頻度の高い合掛けが先に劣化して、それに伴い肌掛けも廃棄、という事になりかねない気がします。
そもそも、肌掛けと合掛けの二枚重ねって(側生地の分)重量が増えて良くなさそうな気がします。寝心地の面でも柔らかさが低下しそうな気もします。布団カバーの交換も面倒かもしれません。
という事で、合掛けは見送って本掛けにしました。
結局昭和西川に決定
検討した結果、上の昭和西川に決定しました。
ハピタスを通したので、2.8%ポイントバック。
クレジットカードのマイルが1.5%バック。
12/23頃入荷予定という事なので、順調なら新しい布団で年を越せそうです。
10万円というと絶対額では高いけれど、一日の1/3の時間は寝て過ごすことを考えたら、一か月あたり833円、一日当たり27円、時間当たり3.4円の費用です。
1年1万円としても、半年間は毎日8時間近く使います。ダウンコートなどは主に平日の会社への行きかえりだけです。しかも真冬のみ。コートに5万、6万掛けるのなら、布団に10万円はありだと思います。布団なら毎晩幸せに眠れます。
快適な睡眠をとれば、翌日の仕事もはかどるでしょうし、疲れを軽減できればガンなどのリスクを下げることもできるでしょう。自動車通勤する方なら、事故のリスクも軽減されるはずです。
寝具にお金を使う事は消費ではなく投資という考え方もできます。
仕様
コンフォートマイスターダウンは、平均的なダウンボールの約1.2倍の大きさ
ポリジン加工 スウェーデン大手化学薬品メーカーポリジン社により開発。天然の銀イオンにより、微生物やバクテリアの成長を抑制し、抗菌効果をもたらします。側生地にポリジン加工を施すことで、生地はいつも新鮮で、長期間にわたってニオイの発生を抑えます。
商品番号: 3011100129EC916SL
サイズ: シングルロング:150×210cm
詰め物重量: 約1.2kg
側地: 綿100%(80サテン)
詰めもの: マザーグースダウン95% フェザー5% 1.2kg
ダウンパワー: 440ダウンパワー
キルト: 5×6マスセーフティーカローキルト
マチの部分に羽毛が移動しないように弁を付けた「セーフティーカローキルト」
カラー: ピンク
生産国: 日本製
その他: 花粉を付きにくく落ちやすくする防汚加工
試験は受けていないけれど昭和西川がいう事が本当ならプレミアムゴールドラベル相当の羽毛布団という事になると思います。
その他のポイント
ダウンそのもののほかに、それを包む側(がわ)も大事かもしれません。
良いものは側生地に超長綿を使っているようです。ダウンが柔らかくても側生地が固ければ触感は低下してしまいます。固くて体への密着度が低下すれば、そこから熱が逃げて暖かさも低下します。素材と番手(糸の細さ)も考慮した方が良さそうです。
側の構造も問題です。いい加減に作ってあれば、ダウンの偏りや、薄い部分ができてコールドスポットができてしまいます。肩口のダウンが逃げれば暖かさを感じにくくなるでしょう。
次の動画は西川株式会社のキルトの例です。
西川ソリッドステークキルト Youtube
昭和西川も弁を儲けてダウンの移動を防いでいるようです。
昭和西川の上の製品ページより引用 |
安い製品になると、側にお金をかけられず、ダウンが良くても暖かくないという事になりかねないかもしれません。
いくらスペックで選んでも、実際に届いてみたら思っていたのと違ったという事になるかもしれません。百貨店などで実際に手に取ってみるのも一つかもしれません。東急で購入したときも触り心地が歴然と違った記憶があります。
羽毛布団の場合、臭いという問題もあるようですし。
ニトリの羽毛布団が臭い!返品は可能?部屋中臭いが充満して大変だったお話…
ネットで買った羽毛布団が臭い!家で洗っちゃったけど返品できる?
うちの布団
京都西川ローズ羽毛ふとん
今回破けた妻の布団は「ローズ羽毛ふとん」でした。西川株式会社に合流した京都西川製のものだったようです。
ラベルが判読できなくなっていて重量や組成等は不明です。吉祥寺東急で買ったような気がします。
次のサイトによると、ローズ羽毛ふとんは京都西川の高級ラインで、日本製、洗浄度1000mm、ダウンパワー400以上、ダウン率90%以上、グースもしくはマザーグース、という事です。ロイヤルゴールドラベル以上の性能はありそうです。
東京西川マザーグース
私の布団はまだ新しいようでラベルも鮮明でした。西川産業(東京)のマザーグースダウンでした。ダウン95%、フェザー5%、詰め物重量1.2kgなので、今にして思うと仕様上はかなりいい製品だったようです。こちらも多分吉祥寺東急で買っていると思います。
品番 KLK1502146
柄番 MS9560 SL
実際に使ってい悪くはないです。室温20度だと寝始めは足を出して寝ています。
テレビショッピング
ちなみに、これの前に使っていたのはテレビショッピングで購入したろくでもない布団でした。かさが少ないし、表面のラメがはがれてきて散々でした。なんでテレビショッピングなんかで買ったのか不思議です。二度とテレビショッピングでは買いません。
ニトリという選択肢
追記:
破けた布団を昭和西川でリフォームして姪にやろうかといったら、ニトリの方がコスパ良くね?というので、なるほど、ニトリもありかと思って見てみると、ありました。
マザーグース、ダウン 93%、ダウンパワー 435cm/g、完全二層キルティング、59,800円とコスパ最高。
洗濯可 完全2層式 マザーグースダウン93%使用 羽毛掛け布団
ただし、側生地はポリエステル100%で、透明度についての記載なし。消臭加工というのも引っ掛かります。消臭加工が効いているのかレビューを見ても臭いについて書かれていませんが。
ポリエステルだからダメっていう事もなくて、シモンズもスタンダードは綿100で、デラックスはポリエステル混紡です。ニトリの場合、次のように書かれています。
軽く薄く、なめらかな側生地を帝人社と共同開発。一般的な羽毛ふとんの側生地に比べて、約50%の軽さです。
確かに充填量1.2kgに対して、総重量2kgと軽量です。
逆に昭和西川は総重量についての記載が見当たりません。むむ!
また、ニトリの安い製品については、透明度について書かれています。
※羽毛を洗浄した水の透明度を示す「清浄度」において、JIS規格が定める500mmの2倍にあたる1000mm以上をクリア。
なぜ安い商品が透明度について言及されていて、高級品に書かれていないのか疑問に思います。
よく見ると昭和西川も消臭加工がされています。大なり小なり消臭加工はされているのかもしれません。
なお、ニトリがだめってことはなくて、私自身クローゼットはニトリです。実家に送ったテレビ台もニトリです。
届きました
2022/12/28 追記
12/23 金曜日に不在配達の記録があり、日曜日の夜受け取り、月曜日に古い布団と交換しました。ちなみに、日曜日はクリスマス会の二日酔いでダウン。
肝心の臭いは全くなし! 布団の側生地の臭いしかしない感じです。レビューにはおそらく不満がある人が書くことが多いので実際に買っている人のほとんどが不満がないと見た方が良いのかもしれません。
妻曰く、前の京都西川のローズ羽毛布団よりかさがある気がする、という事でした。ローズはヘタっているし、穴が開いて羽毛も抜けてきているのでそこは当然でしょう。
最初の夜は、重い、固いと思ったけれど、一晩で慣れて感じなくなった、そうです。私も最初に持って、側生地が厚いと感じていました。
暖かさはローズと変わらずで、ローズも寒いと思っていたわけではないという事でした。
もっとも、うちの場合は、リビングのエアコンを20度にしてつけっぱなしで、寝室の引き戸は数センチあけてあるので、リビングも十数度は確保されています。そのため、0度近くまで下がることはありません。(12/30追記 昨日も今日も窓際の温度計は12.4度でした)
昔は安かった?
今回はケチらずこの製品にしておいてよかったと思います。もっと安いのを買ったら今より劣化していたかもしれません。
これまで使っていた布団にうちが当時10万も出すとは思えないので、もう少し安い布団だったと思います。布団は高くなっているのかもしれません。
もしくは単純に今回の製品がイマイチなのか。そうとは思えない気もしますが。
やはり、百貨店や布団専門店で、実際に触って、ダウンパワー等のスペックを見て選ぶ事をお勧めします。
近所にお店がない場合には、側生地に超長綿などと書かれているものを選んだ方が良いかもしれません。
古い布団はリフォーム
穴の開いた布団は、素材的には良いものなので、リフォームして姪にあげることにしました。
スタンダードプランで仕様は次の通りです。
充填羽毛: ハンガリーグース90%、200g側生地: 綿100%、60サテン
キルト構造: 立体キルト 5x6マス
価格は、55,000円のところ、1/10までのキャンペーンで39,800円。
元々の中身の羽毛の質がはっきりしないので追加するだけならグースでよいでしょうし、ニトリより安いし、まあいいかという事になりました。
プリマロフトという選択
2023/1/8 追記
人工ダウンプリマロフトを使った布団についての記事が流れてきました。
人工ダウン「プリマロフト」の“ふとん”を買ってみた 暖かい Impress Watch
プリマロフトはノースフェイスの衣類の素材にも使われているので知ってはいました。
紹介されているのはD Breath(ディー・ブレス)の製品でした。
肌掛けと合掛けの2枚掛けで、シングルで価格は22,000円とお求めやすいです。
ヨドバシのユーザー評価を見ると次のように書かれています。
2枚組の薄い方だけでも気温15度程度なら使えます。厚い方は気温5度程度、薄いのと厚いのを合わせれば外気温0度時の暖房なしの室内で快眠出来ます。
ディーブレス プリマロフト使用 DUO シングル ヨドバシ より引用
外気温0度と言っても、マンションの中住戸と木造アパートの角部屋では室温は雲泥の差なので、うのみにはできませんが、それなりには参考になります。
ダック85%の1.2kgの布団に比べても保温力は上とD Breathの商品ページにも書かれています。ただし、プリマロフトは1.4kgです。
Impressの記事を読む限り臭いもないという事です。逆に、それまで使っていた安い15,000円の羽毛布団は臭いがしていたようです。
安い羽毛布団を買うのなら、プリマロフトの一択かもしれません。
2枚掛けではない本掛け布団もあります。
デュオは比較対象がダックでしたが、こちらは比較対象がグースになっています。
D Breath のページより引用 |
ただし、グース1.2kg に対して、プリマロフトは1.6kg なので、多少重いと感じるかもしれません。性能的にも、マザーグースには劣るはずです。
ただ、価格は 19,800円とグースに比べても激安です。予算に合わせるのならこれも一つだと思います。その分質のいい軽いコンフォーターケースを買うのも一つかもしれません。
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