高山病対策には前泊が効果的
Googleニュースを読んでいたら次の記事が流れてきました。
ダウン症のある娘の唇が真っ青に…ボリビアで遭遇した「高山病」想像以上の恐怖(長谷部 真奈見) | FRaU (gendai.media)
読んでびっくり。いきなりボリビアのラパスに飛行機で入るとは。ラパスの標高は 3,640mなので、富士山の山頂とほとんど変わりません。そんな場所に、いきなり飛行機で行くなんて驚きです。
私は富士山の吉田口から登るのはもちろん、御殿場口から登って7合目で一泊しても山頂では頭痛や吐き気などの高山病に苦しめられました。
昨日も八ヶ岳の赤岳鉱泉(2,200m)に登って帰ってきただけで、今日の夜になってもまだ軽く頭痛が残っています。
山だけではなく、飛行機の中でさえ、睡眠不足や、水分不足、アルコールの摂取によっては症状が出た事があります。飛行機の中は従来機は2,400m相当で、最近の787やA350等は、1,800m相当のようです。
【787のヒミツ】ボーイング787 ここがすごい! 『体にやさしい! 快適な客室』 | ANA ボーイング787就航10周年記念サイト | ANAグループ企業情報
そういえば、高山病の症状が出た時は、いずれも旧型機(多分777とA320等)でした。
以前、ペルーのマチュピチュとチチカカ湖を訪れたことがあります。
マチュピチュには、首都のリマからクスコに飛び、そこから電車でマチュピチュ村に行くのが一般的なルートです。
クスコの標高は 3,399mなので、空港から電車の駅に車で向かう間にも体調に違和感を感じました。幸いスムーズにマチュピチュ村行きの電車に乗ることができたので、頭痛まではしませんでしたが。
マチュピチュ村の標高は2,000mなので飛行機内と同様です。しかし、村の中の坂を上るとすぐに息が切れてしまいます。飛行機の中では運動はしないので気が付かないのでしょう。
これはどうなるんだろうと思いましたが、一泊したら息が切れなくなっていました。体が無意識に呼吸数を増やすなどして調整したのでしょう。
マチュピチュ村滞在中に、
ワイナピチュ山(2,693m)と、その反対側にあるマチュピチュ山(3,082m)に登りましたが、いずれも足は重かったものの、その他の症状はありませんでした。
遺跡の向こうに見えている山がワイナピチュ山 |
マチュピチュ山の山頂から。ワイナピチュ山が見えています。 |
前の日に一泊して慣れるのが大事なんだと思います。先日も、標高1,300mの姫紀平ホワイトバーチキャンプ場に一泊してから、次の日標高2,531mの蓼科山に登ったところ、なんともありませんでした。
しかし、そのしばらく前に、山梨の大弛峠(2,365m)に車で行き、そこから金峰山(2,599m)に登ったところ、行きは良かったものの、帰りは大弛峠に着く頃から頭の重さなどの症状が出始め、帰りの車中では、頭痛や気持ち悪さなどの症状に悩まされました。
金峰山と蓼科山は、大差ない標高なので、前日一泊するのとそうでないのとでは大違いという事なんだと思います。
マチュピチュからクスコに移動したところ、行きに高山病の症状が出始めていたクスコ(3,399m)でも症状は出なくなっていました。丸三日間のマチュピチュ村滞在により呼吸が適応していたのでしょう。
マチュピチュとクスコは問題ありませんでしたが、チチカカ湖(3,812m)は大変でした。チチカカ湖に行くには、標高4,000mの峠を越えていきます。そのため、バスに乗っているうちから高山病の症状が出始めました。寝心地の悪いバスの中での睡眠不足や水分不足が影響したのではないかと思っています。
チチカカ湖に着いてから、遊覧ツアーに参加したところ、船の中で気持ちが悪くなってきて、耐え切れずに東京で処方されていた高山病の薬を飲みました。
(これまで二回船酔いをしたことがあります。八丈島に行くフェリーと、なぜか隅田川の水上バスです。それ以外では船酔いはしたことがありません)
その結果、幸いそれ以上の悪化は食い止められましたが、チチカカ湖内の島に着いたときには、一歩一歩がとてつもなく重くて、妻に荷物を持ってもらったくらいでした。
高山病の症状は次の日に飛行機に乗るまで続きました。
ラパスに行くのなら、2,000mで一泊、3,000mでもう一泊のように、数日間を費やして高地に慣れていった方が良いのだろうと思います。夜の移動も呼吸の調整がしづらいかもしれないので、避けた方が良いのかもしれません。
高山病予防は、よく寝ること、水分を取ること、アルコールを控えることだと思います。あとは、慣れるまでは運動は控えることでしょうか。
ちなみに、本当に順応するとヘモグロビン等が増加するようです。前泊ではそこまで効果が出るとは思えませんから、あくまでも呼吸数もしくは呼吸の仕方の調整なんだろうと思います。
コメント
コメントを投稿